ノルウェーでホーコン8世が即位、前国王ハーラル5世の死去を悼むなか

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マロリー・メンチ記者
ノルウェー国王ハーラル5世が28日、死去したことに伴い、息子のホーコン8世が即位した。同国では国全体での服喪が始まり、国民に愛されたハーラル5世の死を悼んでいる。
28日早朝にハーラル5世の死去が発表されると、首都オスロの宮殿前には大勢が集まり、花や国旗を手向けた。中には涙を流している人もいた。
53歳のホーコン新国王はこの日、政府閣僚との臨時国務会議を開き、王室がモットーにしてきた「すべてはノルウェーのために」を引き継ぐと述べた。
35年間王位にあったハーラル前国王は、血液疾患の治療を受けていた病院で、現地時間28日午前6時35分(日本時間同日午後1時35分)に89歳で死去した。棺(ひつぎ)はその後、一般の人々の行列によって宮殿へと運ばれた。
ノルウェーの公共放送によると、オスロの沿道には推定1万人が詰めかけ、前国王の遺体が通過するのを見送った。
ハーラル前国王は、包容力があり、透明性が高く、共感力のある「国民の王」として評され、ノルウェーの君主制を近代化した人物とされている。
イギリス国王チャールズ3世(母エリザベス女王はハーラル前国王といとこ同士)をはじめとするヨーロッパの王族、政治指導者、そして一般市民が、ハーラル5世の功績とノルウェーにもたらした安定をたたえた。
ノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ首相は、ホーコン新国王を出迎えた後、宮殿の外に花を手向け、弔問記帳簿に署名し、国は「悲しみと感謝の念で一つになっている」と述べた。
テレビで放映された追悼演説の中でストーレ首相は、前国王の「レガシーは生き続ける」と述べ、王室とソニア王妃に哀悼の意を表した。ソニア王妃は29日、ハーラル5世との結婚58周年を迎えるはずだった。

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サッカーのノルウェー代表として今年夏のワールドカップ(W杯)で注目されたアーリング・ハーランド氏は、インスタグラムへの投稿で「ノルウェーにとってあなたがどれほど大きな存在だったか」と、ハーラル5世に感謝した。また、W杯後に宮殿で国王と会談できたのは光栄だったと付け加えた。
オスロでは、ノルウェー国民が亡き前国王への悲しみと愛情を分かち合った。
「個人的には、彼は私たちにとって、特に移民の私たちにとって、すべてでした」と、エチオピア生まれでオスロ在住のビテヤ・テルファッサさんは、宮殿の外でロイター通信に話した。
「国王のおかげで私たちはこの国を地元のように思えたし、愛されていると感じさせてくれた。祖父のいない私にとって、まさに祖父のような存在だった」

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ノルウェー軍は28日正午、オスロ中心部のアケルスフス要塞から21発の弔砲を放ち、故国王に敬意を表した。
その後、ハーラル5世が死去した病院の礼拝堂から行列が出発し、霊柩車に乗せた棺を宮殿へと運んだ。
ハーラル5世の葬儀の日程はまだ正式に発表されていない。遺体はそれまで、宮殿の礼拝堂に安置され、一般の人々が最後の別れを告げることができる。
服喪期間中、ノルウェーでは国旗が半旗で掲揚され、ハーラル5世の肖像画が飾られ、ろうそくが灯され、各種行事で黙祷(もくとう)が捧げられる。
業務に関係のない社交行事は、すべて中止または延期される。28日に結婚式を予定していたオスロ市長のアンネ・リンドボー氏も、結婚式を延期した。
新しい国王と皇太子

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ハーラル5世の第2子で長男のホーコン国王は、9月1日にノルウェー議会で宣誓し、その後、戴冠式の簡略版にあたる聖別式に参加する予定だ。ノルウェーでは現在、戴冠式は行われていない。
また、ホーコン国王の即位に伴い、妻のメッテ=マリット王太子妃は王妃となった。
ノルウェーでは1990年に王位継承規則が変更され、男女にかかわらず第1子が王位を継承できるようになった。そのため、ホーコン国王の長女イングリッド・アレクサンドラ王女(22)が皇太子となり、王位継承順位第1位となった。
イングリッド・アレクサンドラ皇太子は28日、ホーコン国王と共に宮殿で閣僚と面会した。
ノルウェー王室は今年だけでも、相次ぐ健康問題やスキャンダルに直面し、ほぼ絶え間なく世間の厳しい目にさらされてきた。そうしたなかで、ホーコン国王は新たな役割を担うことになった。
今年1月には、メッテ=マリット王妃が、性犯罪で有罪とされた米富豪ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)と3年間にわたり友人同士だったことが明らかになり、批判にさらされた。王妃はこれについて公に謝罪している。
王妃は2018年から肺線維症を患っており、6月に肺移植手術を受けたばかり。医師たちは来年まで容体が安定したとは宣言しない方針。このため、ホーコン国王は新たな公務と王妃の介護を両立させなければならない。
また、王妃の前の結婚相手との息子マリウス・ボルグ・ホイビー受刑者は6月、性的暴行罪などで拘禁4年の有罪判決を受けたが、控訴している。
ホイビー受刑者は王室の一員ではないものの、ホーコン国王とメッテ=マリット王妃が結婚した時には4歳で、以降、王室の人々と一緒に育った。
ハーラル前国王は亡くなるまで人気を保っていたが、現地紙アフトンポステン実施の世論調査によると、支持率は2024年の72%から54%に低下した。
しかし、ノルウェー王室の専門家たちはBBCに対し、新国王は家族を取り巻く混乱が問題視されているものの、国民の尊敬を集めており、勤勉なため、困難があっても前進できるはずだと話した。












