英ヴァージン、英仏海峡トンネル経由の鉄道サービス開設へ前進 規制当局が線路利用を仮承認

赤と白の車両に、赤文字で「Virgin」と書かれた列車が、ドーム型の屋根の駅のホームに停まっている

画像提供, Virgin Trains

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英規制当局は17日、英ヴァージンが計画する、英仏海峡トンネルを経由する鉄道サービスの開設について、同社による線路使用を仮承認すると発表した。これにより、イギリスと欧州大陸を結ぶ高速鉄道ユーロスターに対抗する計画が、一歩前進することになった。

イギリスの鉄道・道路庁(ORR)は、この承認によりヴァージンが、英ロンドンと仏パリ、ベルギー・ブリュッセルまたはオランダ・アムステルダムを結ぶ鉄道を1日最大20往復運行できるようになると説明。契約期間は2030年10月1日から2040年12月31日までだという。

ORRは、1994年の英仏海峡トンネルの開通以来、ユーロスターが旅客サービスを独占してきたこの路線に競争を導入するうえで、今回の承認は「重要な一歩」だと述べた。

ただし、ヴァージンは鉄道サービスに必要な車両を確保し、イギリスおよび欧州連合(EU)の当局から安全面の承認を得る必要があると、ORRは付け加えた。

ORRの承認は、ロンドン・セントパンクラス駅から英仏海峡トンネルまでのHS1路線のみを対象とするもので、ヴァージンは欧州大陸の鉄道網へのアクセスも確保する必要がある。

ORRのアクセス・国際担当副局長マーティン・ジョーンズ氏は、「これは国際鉄道サービス市場に競争と成長をもたらすための、重要な次の一歩だ」と述べた。

「やるべきことはまだ残っているが、我々はヴァージンと業界全体が国際サービスを拡大できるよう支援している」

ORRは、この路線で競争が高まることで、乗客に「大きなメリット」がもたらされるとした。

ヴァージンに加え、イタリアのFSイタリアーネ・グループも、子会社のトレニタリア・フランスを通じて、2029年から英仏海峡トンネルを経由する鉄道サービスを開始する計画を進めている。

トレニタリア・フランスは7日、日本の日立製作所傘下の日立レールから新型高速列車19編成を発注したと発表した。同社はこの列車を新サービスに使用する予定。

ヴァージンは新サービスのために、仏鉄道メーカーのアルストムから高速列車12編成を購入する計画だ。

ヴァージン・グループの広報担当者は、「2030年から開始予定の、新しいロンドン~欧州間鉄道サービスについて、計画は順調に進んでいる」と述べた。

「ORRが当社の線路使用合意を仮承認したこと。そして、英仏海峡トンネルに競争と、賞を得ているヴァージンの顧客体験をもたらす機会を得られたこと。これを私たちは歓迎している」

ヴァージン・グループ創業者のサー・リチャード・ブランソンは昨年、当該路線におけるユーロスターの独占状態を「終わらせる時が来た」と述べていた。

ORRは、ロンドン・セントパンクラス国際駅に乗り入れる鉄道サービスを増やすには、「より強固な運営体制が求められる」としつつ、それがサービス拡大の障壁となるべきではないとした。

また、HS1路線についても、「運行、契約、調整上のリスクが適切に管理される」のであれば、「大幅なサービス増加」に対応できるはずだとした。

ORRの発表を受け、ユーロスターは、「国際鉄道における成長に大きな可能性があり、鉄道で欧州へ向かう乗客を増やしたいという業界全体の意欲」を裏付けるものだと述べた。

「ユーロスターはその成長において十分な役割を果たしていく。当社は引き続き、当社の野心的な計画を実行し、車両に投資し、年間3000万人の乗客を運ぶことに注力していく」

ユーロスターは昨年、2030年代初頭までにロンドンからドイツおよびスイスを結ぶ直通鉄道サービスを開始する計画だと発表している。

ヴァージンの国際鉄道サービス計画は昨年、同社が主要な鉄道車両基地をユーロスターと共有することをORRが承認したのを機に、勢いがついた。

ロンドン東部のテンプル・ミルズ鉄道車両基地は、欧州大陸で使用される大型列車に対応できるイギリス唯一の車両基地で、すでに英仏海峡を横断する路線と接続している。